ジェームス・ホフマン氏に学ぶ「ペーパーリンス」の必要性と効果

世界的なコーヒーエキスパートであり、YouTuberとしても絶大な影響力を持つ**ジェームス・ホフマン(James Hoffmann)氏。彼が提唱するコーヒー抽出理論の中で、多くの人が一度は疑問に思うのが「ペーパーフィルターの湯通し(リンス)」**の必要性です。

今回は、彼の検証に基づいたペーパーリンスの考え方をまとめました。

なぜペーパーリンスが必要なのか?

ホフマン氏は、ペーパーリンスを行う主な目的として以下の2点を挙げています。

  • 紙臭さ(ペーパーテイスト)の除去: フィルター特有のパルプ臭がコーヒーに混入するのを防ぎます。
  • 器具の予熱: ドリッパーやサーバーを温めることで、抽出中の温度低下を防ぎ、安定した抽出を実現します。

フィルターの種類による違い

ホフマン氏は、フィルターのタイプによってリンスの重要性が異なると指摘しています。

1. 未漂白(ブラウン)フィルター

茶色のナチュラルフィルターについては、**「必ずリンスすべき」**という立場です。漂白されたものに比べて紙臭さが強く、リンスせず淹れるとコーヒーの繊細な風味が損なわれる可能性が高いためです。

2. 漂白(ホワイト)フィルター

近年の高品質な白いフィルター(アバカフィルターやハリオ V60用など)については、彼の実験により**「味への影響は極めて軽微」**であることが分かっています。ブラインドテストでも、リンスの有無を判別するのは非常に困難であると結論づけています。


ジェームス・ホフマン流:現在の推奨ルーティン

最新の動画やレシピで、彼が実際に行っている手順は以下の通りです。

「基本的にはリンスを行うのがベスト。ただし、それは味のためだけでなく、器具を温めるという意味合いが強い」

  1. 熱湯でリンスする: 抽出に使う温度に近いお湯を使い、ドリッパー全体を温める。
  2. サーバーを温める: 落ちたお湯でサーバーも同時に予熱する。
  3. お湯を捨てる: 抽出を開始する前に、サーバー内の(紙の成分が溶け出した)お湯を必ず捨てる。

結論:やるべきか、やらざるべきか

「最高の一杯」を目指すのであれば、ルーティンとしてリンスを行うのが正解と言えるでしょう。特に、温度管理が重要なドリップコーヒーにおいて、器具の予熱効果は見逃せません。

ただし、高品質な白いフィルターを使っていて、急いでいる時などは、リンスを省略しても味に劇的な悪影響はないというのがホフマン氏の現実的な見解です。

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