【2024-2025比較分析】コーヒー生豆の輸入単価が激増!財務省貿易統計から見る最新トレンドと供給国の変化

珈琲雑学

2024年から2025年にかけて、日本のコーヒー生豆(未焙煎・カフェイン未除去:品目コード 0901.11-000)の輸入市場は大きな転換期を迎えました。最新の財務省貿易統計データを分析すると、主要産地での価格高騰特定銘柄への需要集中が鮮明に浮かび上がります。

1. 主要産地における「単価の劇的上昇」と調達コストの激化

日本のコーヒー輸入量の大部分を占める主要産地では、1年足らずで単価が急騰しており、企業の調達コストを圧迫しています。

ブラジル(横浜税関):圧倒的な価格上昇

    ◦ 2024年:約611円/kg(数量 62,603,761kg / 金額 38,267,148,000円)

    ◦ 2025年:約980円/kg(数量 74,552,566kg / 金額 73,078,761,000円)

    ◦ 分析: 輸入数量が増加しているにもかかわらず、単価が約60%も上昇しています。

ベトナム(神戸税関):ロブスタ種も高騰

    ◦ 2024年:約567円/kg(数量 29,810,695kg / 金額 16,892,211,000円)

    ◦ 2025年:約829円/kg(数量 31,829,680kg / 金額 26,387,653,000円)

    ◦ 分析: 比較的安価だったベトナム産も単価が約46%上昇しており、低価格帯の豆の確保も困難になっています。

コロンビア(横浜税関):1,000円の大台を突破

    ◦ 2024年:約790円/kg

    ◦ 2025年:約1,203円/kg(数量 23,139,406kg / 金額 27,833,393,000円)

    ◦ 分析: プレミアム産地としてのコスト増が顕著です。

2. エチオピアに見る「数量減・単価増」の異変

エチオピアは、主要国の中で最も特徴的な動きを見せています。

単価推移(横浜税関): 2024年の約749円/kgから、2025年には約1,064円/kgへと約42%上昇しました。

需給の変化: 数量が約1,427万kg(2024年)から約864万kg(2025年)へと大幅に減少する中で単価が急騰しており、供給不足または高品質豆へのシフトが加速している可能性があります。

3. スペシャリティ・高級銘柄の独自動向

高価格帯の豆は、一般的な相場高騰とは異なる独自の価格体系を維持しつつ、需要を伸ばしています。

パナマ(成田空港):

    ◦ 2024年:約22,673円/kg

    ◦ 2025年:約21,558円/kg(数量 14,454kg / 金額 311,613,000円)

    ◦ 分析: 単価はわずかに低下しましたが、2万円台という圧倒的な高値を維持しつつ、数量が約8.2トンから約14.4トンへと急増しており、高級豆市場の堅調さが伺えます。

ジャマイカ(横浜税関):

    ◦ 2024年:約4,843円/kg

    ◦ 2025年:約4,886円/kg

    ◦ 分析: 数量が減っても単価は安定しており、ブルーマウンテン等のブランド力が維持されています。

アメリカ合衆国(横浜税関):

    ◦ 2024年:約10,171円/kg

    ◦ 2025年:約8,131円/kg

    ◦ 分析: ハワイ・コナ等と推測される高単価豆ですが、パナマとは対照的に単価・金額ともに下落傾向にあります。

4. 2025年実績値に基づく産地ポジショニング

最新データから、日本市場における産地ごとの「立ち位置」が単価で明確に分類できます。

分類単価(円/kg)該当する主な産地(2025年)
スタンダード1,000円未満ベトナム(約829円)、ブラジル(約980円)
プレミアム1,000〜2,000円エチオピア(約1,064円)、コロンビア(約1,203円)、グアテマラ(約1,241円)
希少銘柄2,000円以上イエメン(約2,233円)、ジャマイカ(約4,886円)、パナマ(約21,558円)

結論:2025年の分析から見える未来

2025年の輸入動向を振り返ると、単なる「コーヒー不足」ではなく、**「全般的なベース価格の底上げ」と「超高級豆への需要集中」**という二極化が加速していると言えます。

特に、かつて「安価な供給源」であったブラジルやベトナムの単価が1.5倍近くに跳ね上がっている事実は、末端のコーヒー価格に最も強いインパクトを与えている要因です。今後、私たちはこれまで以上に「一杯の価値」を問い直される時代に突入しています。

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